AI×プロシェアリングで最大の企業成長を
村上 亮太

村上 亮太(むらかみ りょうた)

常務執行役員COO

早稲田大学大学院機械工学専攻を修了後、ボストン コンサルティング グループに入社。大企業の新規事業立ち上げ支援や組織再編/ダウンサイジングなどのプロジェクトに従事。その後同社を離れ、妻と共に世界60ヶ国を旅する。帰国後、次のキャリアを考える中で創業前のサーキュレーションと出会う。経営者や専門家など実業に基づく経験・知見が豊富なプロフェッショナルを活用して経営支援を行うビジネスモデルに共感し、サーキュレーションの創業に参画。新規事業開発管掌としてテクノロジーを活用した新規事業の立ち上げに従事。2024年8月より常務執行役員に就任し、プロシェアリングコンサルティング本部全体を管掌。

サーキュレーションは2025年7月4日に「株式会社PKSHA Technologyによる当社株券等に対する公開買付けに関する賛同の意見表明及び応募推奨のお知らせ」を開示しました。また、同年8月20日には正式に株式会社PKSHA Technology(以下、PKSHA)グループに参画する事が決まりました。

今回常務執行役員 COOの村上にインタビューを行い、事業の未来やPKSHAとのシナジーについて具体的にお聞きしました。

ーー初めてTOBを聞いた時の率直な気持ちを教えてください。
年初めにとある事業会社AからのTOB(株式公開買付け)の話を聞いた際は、自分でも意外なほど冷静でした。資本業務提携の話をしていた時から、あり得るシナリオだと考えていたためです。ただ、ようやく業績も回復し、まさにこれからというタイミングでしたので正直なところ「もう少しゆっくりさせてよ」とは思いました(笑)。

私はサーキュレーションの創業メンバーでもありますので、そこから2〜3週間ほどは徐々に我が子を失うような、寂しさに近い感情が込み上げてきて落ち込んだりもしました。1月末に早朝のスタバで一人静かに泣いたのが懐かしいです(笑)。しかし、その後はこれを絶好の機会と捉え、サーキュレーションとして最大限の成果を追求すべく、モードを切り替えました。

どうして切り替えることができたのでしょうか。
当初は自分たちの力だけで事業推進をしていきたいという気持ちもあり、TOBに対してどこかでネガティブな感情を抱いていた時期もありました。しかし、あらゆる可能性を検討した結果、AI時代を勝ち抜くためにPKSHAグループへのジョインこそが最良の選択だと感じるように変化してきました。今ではこの決断こそが、より早くビジョンを達成するための近道であると感じていますし、あとは今回の選択が全てのステークホルダーにとって正解となるまでやり抜くだけだと思っています。

サーキュレーション×AIの可能性

ーー当時は不安も大きかったと思いますが、その後「この選択肢が最良だ」と思えるようになった背景にはどのような心境の変化があったのでしょうか。

時間の経過も大きかったですが、その中でAIの可能性を改めて見直し、正面から向き合ったことで「AIとは、知のめぐりをよくする技術だ」と気づき、気持ちが変わっていきました。

当時、私はAIを含めた新規事業の領域を担当しており、現在はCOOとしてプロシェアリングコンサルティング本部を管掌しています。事業を推進する立場として、事業に対して掛け算で大きなシナジーを生み出せる可能性があるのがAIであると感じていました。例えば、従来の人材会社やコンサルティング会社との連携では、その効果は想像できる範囲に限定されてしまいます。未知の可能性を持つAIとの協業に一番魅力を感じましたね。

誰よりもAI×プロシェアリングの可能性を信じて

ーーTOBを経て、プロシェアリングコンサルティング本部として変わらない部分、変わりたい部分について教えてください。
目指すビジョンやミッションは変えず、そのための手段は全て変えるくらいの覚悟を持っています。ミッションである「新しい働く価値観を、よりはやく、人と経営になじませる」の実現のために何ができるのか。AIの活用はもちろんですが、今後も急速に変化する外部環境を見据えてその時々で最適な手段を追求し、変化し続けることが重要だと考えています。

今回のTOBの目的でもあるAIの観点から、大きく三つの変化があると考えます。
一つ目はこれまであまり扱うことができていなかった顧客の課題やプロの知見といった非構造化データを扱えるようになることです。その結果として、二つ目にデータ量が一定以上ある領域においてはAIによって社員やプロ人材のサポートが可能になること、そして三つ目はChatGPTやGeminiに代表されるように、顧客の初期的な相談相手がAIに変わっていくこと。これらが大きな変化になると思います。

我々はこれまでのサービスやプロセスをAIで効率化するという発想で考えるのではなく、これらの変化を前提に顧客にとって最適なソリューションや体験を1から考え続ける姿勢が必要になります。なぜなら、私たちが実現したいのは、単に顧客の課題を解決して終わりではないからです。顧客やプロに深く伴走することで、「働く価値観を変える」ことこそが、私たちの目的だからです。今後もどんなにAIが発達しようとも、人の心を動かす最後の砦は人だと思っています。どこまで行っても社会や顧客への想いや志を大事にし、それによって感動を生み、価値観を変えていける組織であり続けることは変わらずに追求していきたいです。

ーープロシェアリングコンサルティング本部の未来について教えてください!
まずは、とにかくAIファーストをやり切ります。AIを脅威と捉えたり、AIの限界を考えて安心するのではなく、AIの可能性を信じてとことん挑戦することです。今回のPKSHAへのグループジョインの選択を正解にできるかどうかはここにかかっていると考えています。

人とAIがどのように協業していくのか、AIの限界がどこにあるのか、それは誰にも分かりませんし、今後も変化し続けます。逆説的に聞こえるかもしれませんが、誰よりもAIの可能性を追求するからこそ、結果的に人にしかできないところにいち早くフォーカスし、その能力を競争力として磨くことができると思っています。

ーー具体的にお客様にはどのような価値を提供していくことを目指しますか?
顧客にどのような価値を届けていくかという観点では、短期ではスピード、中期では成果創出への安心感、長期では新時代への組織変革を提供していきたいと考えています。
たとえ、AIによってプロシェアリングの業務が効率化したり、利益率が高まったとしても、それは顧客にとっての真の価値ではありません。まずはAIによる恩恵を最大限に、顧客へのサービス提供のスピードに還元していく。目指すは業界一速いと言われるレベルの提供です。

中期では、プロシェアリングだからこそ保有できるデータ。経営課題、打ち手、成果という連続したデータを生かして、プロジェクトの成功確度を高めることに価値を発揮していきたいです。場合によっては現在の稼働ベースの課金体系自体も見直す余地があると考えています。

長期的には、AIが社会や企業に溶け込んでくると、会社組織はこれまでの正社員を前提とした固定的な形ではなく、人とAIが協業するプロジェクトの様に、流動的な形に変わってくると考えています。というのも単純作業が自動化され、仕事の多くがプロジェクト単位で動くようになり、同時にこれまで組織を支えてきた仕組みの抜本的な変革が必要になります。そうなると、これまでのように「時間に対して報酬を得る」働き方から、「成果やアウトプットで評価される」働き方へとシフトしていくでしょう。組織の形も、社員・フリーランスといった枠にとらわれず、柔軟で流動的なチーム構成が主流になるのではないかと思っています。

一方で、我々は、これまで全国の企業のみなさまと共に数多くのプロジェクトを支援してきた知見と経験の蓄積があります。だからこそ、AI時代の新しい働き方の中でも、人と企業をつなぎながら「プロジェクトが成功する組織のあり方」を提案していきたいです。

愛を持ってAIの可能性を信じて

ーー村上さんご自身の今後のありたい姿を教えてください!
「大きく、愛情深く、かっこよくありたい」というくらいでしょうか(笑)。
今期、私のテーマは「愛」でして、PKSHAグループやサーキュレーションの「愛の伝導率120%」がKGIです。
手前味噌にはなりますが、サーキュレーションには気持ちの良い社員が本当に多く、心から社会や顧客、プロ人材のために働いている人ばかりです。
一方で、経営や会社としてはまだまだ未熟で反省するところが多く、社員が持っている「愛」がそのまま顧客や社会に届く仕組み創りはまだできていないと感じています。
今回のTOBによるAIファーストの徹底や、顧客視点やPKSHA視点で見た歪な構造を直していくことで、社員の持つ愛が100%社会や顧客に届くようにすること、さらにはPKSHAグループとのシナジーを生むことでそれをさらに強化すること、それが私の実現したいことになります。

ーー最後に、社員・顧客、ともに社会変革を信じ邁進する企業経営者のみなさま・プロ人材のみなさまに今このタイミングで伝えたい言葉をお願いします。
特にここ2〜3年は大きな変化であったにもかかわらず、サーキュレーションの目指す社会に共感し、共に走り、応援してくださった全ての方々に感謝を伝えたいです。
信じてくださり、本当にありがとうございます。
AIは、誰かの経験や知見を、他の誰かの役に立てるという意味で、知のめぐりをよくするための技術であり、無限の可能性を感じています。
同時に、AIをはじめとした変化を生み出し、それを元にどう社会を形づくるのか、どうよくするかは人の可能性だと感じています。
サーキュレーションは、AIの可能性と人の可能性、その両方をとことん追求していきます。形が変わっても手段が変わっても、サーキュレーションはビジョンの実現に向けて邁進するだけです。
ぜひ引き続きサーキュレーション、およびPKSHAグループと共に社会を変えていきましょう!

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