社員インタビュー

コンサルティングでもエージェントでもない。無限の「最適解」を導くエンタープライズ領域の難しさと面白さ

コンサルティングでもエージェントでもない。無限の「最適解」を導くエンタープライズ領域の難しさと面白さ
小林 飛暁

小林 飛暁(こばやし たかあき)

エンタープライズ部 部長

大学卒業後、塾講師としてキャリアをスタート。消費者の潜在ニーズの解明に強い関心を持ち、マーケティング領域に転身。複数の企業で市場分析や事業開発に従事する。 GMOリサーチ&AI株式会社では上場前から参画し、上場後は営業責任者として事業成長を牽引。その後、NTTコミュニケーションズグループ企業にて営業責任者兼事業責任者を務め、新規事業の立ち上げや組織マネジメントを担う。INTLOOP株式会社では、事業開発責任者兼コンサルタントとして企業のDX推進や戦略策定に貢献。 2025年、サーキュレーションの掲げるビジョン「世界中の経験・知見が循環する社会の創造」に共感し、3月に入社。現在はエンタープライズ領域の事業責任者として、企業の成長支援と新たな価値創出に取り組む。

7社を渡り歩いたキャリア。デジタルマーケティングからコンサルティング、スウェーデン企業の日本法人立て直しまで、国内外の第一線を走り続けてきた小林 飛暁が今、サーキュレーションでエンタープライズ領域の部長を務めている。「プロシェアリングは本質的に難しい仕事だ」と語りながら、なぜその難しさに惹かれ続けるのか。社会に直接インパクトを与える仕事の手触り、AI時代に問われる人材の価値、そして一緒に戦いたい人物像まで、本音で語っていただきました。

ビジョンを全社員が本気で実現しようとしている会社

―これまでの経歴と、サーキュレーションへの参画経緯を教えてください。

学習塾の講師からキャリアをスタートし、GMOインターネットグループのシンクタンクで営業責任者・新規事業責任者を経験しました。その後、NTTコミュニケーションズグループではデジタルマーケティングのソリューション事業を担い、外資系企業の日本法人では副社長として、10年間売上が下降線だった組織を2年でV字回復をさせました。
その後、INTLOOP株式会社で事業開発責任者兼コンサルタントとして活動する中で、個人事業主として独立を検討した時期があり、エージェントを探す過程でサーキュレーションにプロ人材として登録したのが最初の接点です。

―プロ人材として登録していたところから、社員として入社を決めた理由はなんだったのでしょうか。

いわゆるMVV(ミッション・ビジョン・バリュー)は、多くの会社が掲げています。しかし正直なところ、それを全社員がすらすら言えて、本気でそれに向き合っている会社を私はこれまで見たことがありませんでした。その点サーキュレーションのメンバーは違いました。「世界中の経験・知見が循環する社会の創造」というビジョンを、全員が自分の言葉で語れるんです。
キックオフ(※社内イベント)で半日かけて「PHILOSOPHY MTG(フィロソフィー・ミーティング)※全社員でサーキュレーションのPHILOSOPHYを元に対話する場」を行う会社を、私は他に知りません。ビジョンに対して全員が本気で向き合い、それを日本全国、引いては世界中に広めたいという志を持っている。その姿勢がとても魅力的でした。入社して1年以上が経過しましたが、その印象はまったく変わっていません。

エンタープライズ×プロシェアリングは最高難度

―エンタープライズ領域でのプロシェアリングの面白さと難しさを教えてください。

そもそもプロシェアリングには33,000名以上の様々な経験・知見を有するプロ人材に登録いただいています。つまり実質無限の解決策があるわけです。通常のコンサルティングファームには独自のフレームがありますが、プロシェアリングにはそれがありません。お客様の課題に対して、その課題のためだけに存在する「最適解」を見つける責任が、私たちにはあります。これはとても難度が高い仕事ですが、だからこそ面白いと感じています。

そして、エンタープライズ企業、いわゆる日本の産業を支えている大企業のご支援をする醍醐味は、自身の提案が社会のインフラに直結することです。手がけた新規事業が5年後・10年後に社会インフラになっている可能性がある。だからこそ失敗できない緊張感がありますし、無限の選択肢の中から、自分の提案が合致した時の手応えは格別です。

―その難しい環境の中で、サーキュレーションにしか出せない価値とはなんでしょうか?

私たちは、「自分たちがプロ人材として直接課題解決をする立場」ではありません。だからこそ、プロ人材が参画することによってお客様の課題が一つひとつクリアになっていくプロセスに、私たちが伴走できているかどうかが価値の源泉となります。
たとえば「売上が下がっている」という課題ひとつとっても、マーケティングの問題なのか、採用のミスマッチなのか、あるいは事業のピボットが必要なのか——変数は無数に存在します。その中から「どこから着手すべきか」を共に設定し、プロセスとして管理していく。お客様・プロ人材・私たちの三位一体でプロジェクトが推進される状態を作ることが、本来の理想です。

ただ正直に言うと、これがまた難しい。私たちコンサルタントは、数百に及ぶテーマを広く、深く理解し続けなければなりません。お客様と同じ解像度で課題を議論できるレベルの知識を持ち続けることは、時間的にも非常にハードです。そのため、どうしてもプロ人材の方々に委ねる部分が出てしまうのが実情であり、三位一体は「理想論」という側面があるのも事実です。
しかし、その理想を追い求め続けることこそが、プラットフォーム型のエージェントとも、コンサルファームとも異なるプロシェアリングの真の価値です。

―フレームがないからこそ最適解を見つける責任がある、ということですが、実際の現場はどのような状況なのでしょうか。
コンサルティングファームだけでなく、フリーランスエージェント、ブティック型ファーム、さらにはエンタープライズ企業がグループ内に持つSIerとも競合します。エンタープライズ企業には「グループ内のシステム会社の利用を優先する」という商習慣やルールが存在することが多いためです。
相見積もりを前提とした複雑なワークフロー、調達・法務部門との交渉、複数社との同時比較検討。SMBやベンチャー企業向けの営業とは、根本的に戦場が異なります。こうした重層的な環境にこそ面白さを感じられるかどうかが、エンタープライズ領域に向いているかどうかの分かれ目だと思います。

「DXからAXへ」――PKSHAグループインが開いた新たな扉

―PKSHA Technologyグループへの参画で、提案の幅はどう変わりましたか?

グループインの前後で、市場からの見え方は明らかに変わりました。世の中的にもDXという言葉はすでに市場に浸透していますが、次は「AX(AIトランスフォーメーション)」の時代です。これまで私たちは、AIを活用した変革を提案する土俵には立っていませんでした。しかし、PKSHAとの連携によって、AIを起点とした事業変革の提案が初めて可能になりました。

このシナジーによって、これまで接点のなかった領域のドアを開くことが可能になりました。AI活用の推進支援や、内製化支援、AX全体戦略の策定等、かつては他社に流れていた相談が、私たちのもとへ届くようになりました。これはお客様にとっても、解決策の幅が広がるという意味で大きなメリットであると感じています。

―AI時代にプロシェアリングというビジネスの将来性をどう見ていますか?

AIが普及することで、従来のコンサルティングファームが保有していたフレームや知識は、限りなく「コストゼロ」で引き出せるようになります。では、その先に何が残るか。それは、多くの経験と失敗を積んだプロ人材が、必要な場面にスポット的に参画する。それがプロシェアリングの本質です。「人が在庫にならない」「フレームに縛られない」というこのモデルは5年後、10年後もなくなることはありません。むしろその必要性はさらに増すと確信しています。

ただし、「プロ人材を紹介して終わり」という姿勢では、数年後には厳しい局面を迎えると思っています。お客様・プロ人材・私たち。この「三位一体」でプロジェクトを推進する真の価値を、私たち自身が本気で問い続けなければいけないと感じています。

―その時、コンサルファームとの棲み分けはどう変わっていくのでしょうか?

AIが普及することで、企業のベンダーに対する予算の使い方が大きく変わると考えています。AIを活用することで、これまでコンサルティングファームに依頼してきたような知識・情報の収集は、自社で完結できるようになります。グローバルの知見を検索して、事業のピボットやポートフォリオを検討することも、AIがある程度代替してくれる時代になるでしょう。そうなるとファームに依頼する理由は薄れてきています。
しかし、AIは情報の網羅的な収集はできても、意思決定を伴う「提案」まではしてくれません。「数ある選択肢の中から何を優先すべきか」を判断するためには、失敗も成功も知り尽くした人間の経験が必要です。業界を理解し、市場構造を理解し、事業の文脈を汲み取ったうえで「貴社はここから着手するべきだ」と言える人。ファームであれば3人体制で対応する領域も、プロシェアリングであれば知見を備えた1人のプロ人材で完結できます。AIと人の役割が二極化する時代だからこそ、このモデルは社会にとって不可欠なサービスだと確信しています。

「ビジネスの運動神経」を持った人と、一緒に戦いたい

―エンタープライズ領域で活躍している人の共通点は何ですか?

全員に共通しているのは「顧客志向」です。ただし、それが強すぎるあまり「御用聞き」になってしまう危うさも秘めていると感じます。私たちはパートナーとして対等な立場で課題解決に臨む存在であるというスタンスを持てているかどうかが重要です。
もう一つ印象的なことは、エンタープライズ企業のお客様から担当者を指名して感謝の声をいただく機会が非常に多いことです。なぜそこまで信頼を寄せていただけるのか。その理由は徹底して「細部」にこだわった仕事ができるからです。商談翌日には関連情報を連絡する、お客様が求めている情報を先回りして伝える。「お客様のために」という姿勢が、具体的な行動として現れています。大きな仕事とは、こうした細かな仕事の積み重ねでしかありません。

―具体的にはどのような資質が必要なのでしょうか?
「ビジネスの運動神経」と私が呼んでいる資質を見ています。たとえば、目標達成率が89%に留まった年があった際、「なぜ100%に届かなかったのか」「何が不足していたのか」を自分で客観的に分析して、翌年どう行動を変えたか。このプロセスを自分の言葉で語れる人は運動神経が高いと感じます。頭の中で完璧に整理してから答えるより、自分の行動を分析して直感的に言語化できる人の方が、変化の激しいエンタープライズの現場では真価を発揮します。

またエンタープライズの商談は、最初から複数社によるコンペが前提です。競合がどのような提案をしているかを仮説に基づいて想定し、自分たちの強みを適切なタイミングで伝える。この「競合意識」がない人には、エンタープライズの仕事は厳しいと思います。

―最後に、サーキュレーションへの入社を考えている方へのメッセージをお願いします!
私たちの仕事は、極めて難易度の高い仕事です。数百に及ぶテーマを広く理解しながら、お客様にとって最適な提案をクイックに提示し続ける。しかし、その価値を真に自覚できているメンバーは、まだ少ない。サーキュレーションで働いて研鑽を続けているメンバーはもっと自分の仕事に自信を持っていい。難しいからこそ、面白く、難解だからこそ、やりがいがある。

共に働く仲間に求めることは3つです。ビジネスの運動神経が高いこと。社会的インパクトのある仕事に責任を持てること。そして細かい仕事をやり切れること。
5年後、プロシェアリングは確実に社会の中で、今より必要とされる存在になっています。その時に私たちが選ばれる存在であり続けるために、今から本気でやり切れる人をお待ちしています!

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