エンジニアはリソースじゃない。FLEXYがAI時代でも曲げない、たった一つの原則。


田崎 雄大(たざき たけひろ)
FLEXY本部 FLEXY1部 部長
日本大学卒業後、SIerにエンジニアとして入社。カード会社のシステム保守、運用開発等を担当。実力あるエンジニアがフリーランスになるなか、案件情報の開示内容を中心にフリーランスエンジニアが置かれる境遇が整備されていないと感じ、フリーランスマーケットに興味を持つ。2017年にサーキュレーションに参画。開発プロジェクトのアサインから、エンジニア組織の課題や技術負債の解消等技術課題を技術顧問とともにプロジェクト組成し、多数解決に導く。2025年8月より部長に就任し、現在はFLEXY1部を管掌。
エンジニアからFLEXYへ、「入り口の支援」を超えたくて辿り着いた場所
―サーキュレーションに参画するまでのキャリアを教えてください。
大学卒業後、最初はSIerにエンジニアとして入社しました。就職氷河期で、総合職では厳しいと感じて専門職を選んだのと、IT化の波も感じていたからというのが理由でしたが、いざ入社してみると学生時代からエンジニアリングに携わってきた方との経験の差は埋めがたく、それによる機会の差が開いていくと感じました。ITバブル崩壊で案件も減っていく中で、「このままでは自分の成長が停滞してしまう」と危機感を抱き、転職を決意しました。
次のキャリアに選んだのは人材業界です。ビジネスの構造を理解したいという考えに加え、自分のエンジニア経験を活かせるフィールドとして、エンジニア特化の人材紹介が最適であると考えました。入社したネオキャリアでは求職者をサポートするキャリアアドバイザーを務めましたが、当初は成果が出ずに苦戦しました。しかし企業側をサポートするリクルーティングアドバイザー業務も兼務し、求職者側と企業側の双方の視点を持てたことで、成績も一気にトップ3まで上げることができました。
次の会社でも同様にエンジニア特化の転職支援をする中で、ある違和感が膨らんでいきました。転職支援はあくまで「入り口(入社まで)」の支援にすぎず、求職者の「その後(入社後)」の支援まではできないんです。
また、同時期に担当していたベンチャー・SaaS企業のCTOの方々が、実はキャリアに悩んでいるという実態も見えてきました。責任ある立場ゆえに転職もしづらい。しかしその高い経験と知見は他社でも大きな価値であり、入り口の支援を超え、エンジニアの知見をより広く社会に還元できる仕組みがあるのではないか。そう考えていた時に出会ったのが、「FLEXY」というサービスです。当時はCTO・技術顧問クラスのプロ人材がプロジェクト単位で参画するというのがサービスの中核だったので、そのようなプロ人材が複数の企業に関わっていくというモデルに、これこそが最適解だと確信して入社を決めました。
―田崎さんが最適解だと感じて飛び込んだFLEXYサービスについての具体的な部分を教えてください。
現在のFLEXYは、エンジニアやデザイナー、CTO・技術顧問等のITプロ人材と企業をつなぐサービスです。一言で言えば、「経営課題をITで解決する」ための架け橋です。
支援先は大きく2種類あります。ひとつはシードからシリーズA・Bといった成長フェーズのIT企業やSIer企業。市場に受け入れられるか、競合と差別化できるか、時間制限付きで成長し続けなければならない会社たちです。もうひとつは、社内にエンジニアが少なく、IT化やDXが追いついていない非IT企業です。
具体的な相談内容は「プロダクトの成長スピードを上げたいが、自走できるエンジニアがいない」「セキュリティリスクに晒されているが、対応できる人がいない」「AIを活用したいが何から手をつければいいか分からない」などが多いです。つまり、単純な人材補充ではなく、経営や事業の根幹に関わる課題に関わることができます。
プロ人材も、Web系スキルを中心に経験を積んだ自走できるエンジニアが中心で、加えてCTOやテックリードクラスの方に登録いただいています。
―FLEXYがハイクラス領域も大切にし続ける理由は、どこにありますか。
「上流・顧問・ハイスキル人材を扱っている」というエージェントは他にもいます。ただ、何を起点に始まったサービスかは、現場の文化や基準に大きく影響すると思っています。
FLEXYはサーキュレーションのプロシェアリング事業のIT領域として始まり、その中でも事業会社への上流支援から出発しています。エンジニアを単にリソースとして紹介するのではなく、相手の課題に共感し、今現在を大切にしながら未来へ向けて一緒に支援していく、そのスタンスが起点にあるからこそ、社員にもその基準が求められるし、持ち込まれる案件の内容から違います。

「エンジニアをリソースとして見ない」――言葉ではなく、行動で示す
―FLEXYが大切にしている「エンジニアへのリスペクト」について教えてください。
法人顧客と対話をすれば、その姿勢はすぐに分かります。エンジニアの方をどう呼称しているか、案件の説明にどれだけ企業の情報が入っているか。それによって「リソースを補填したい」のか、あるいは「その方と経営課題を解決したい」あるいは「その方と共に会社の未来を創りたい」のかが、言葉の一つひとつから感じ取れます。
だからこそ「エンジニアをリスペクトする気持ち」はFLEXYとして徹底したいと考えています。例えば案件情報を公開する際、私が徹底しているのは「必須経験」や「歓迎経験」の羅列ではなく、企業の抱える課題と業務内容の詳細を丁寧に記載することです。一時期はFLEXYメンバー全員の全ての案件情報を私が確認していたこともあるほどです。
その企業がどんな事業を展開し、何を課題と捉え、どのような業務を託そうとしているのか。それを精度高く記載すれば、エンジニア自身がやりがいを持って参画できるかどうかを判断できます。リソースの補充依頼ではなく、課題解決の依頼であることが伝わる案件情報を創ることが大切です。それが書かれていない情報は、エンジニアへのリスペクトに欠ける「ただの発注」に過ぎないと考えています。
AI時代に、フリーランスエンジニアの価値はどう変わるか
―AIの台頭でエンジニアの仕事は変わると言われていますが、田崎さんはどのようにお考えですか?
FLEXYがサービスの中心として取り組んできたことは、事業会社を牽引できるハイエンドなエンジニアの支援です。この層のニーズは、減少するどころかむしろ拡大しています。というのもAIでソースコードを書くことが容易になり、ある程度の開発なら誰もができるようになったからこそ、より価値の高いサービスにする力や、組織設計、高度なアーキテクチャの構築といった仕事の需要が増してきており、技術顧問クラスへのニーズが、高まってきています。
特に最近は、企業側も「AI導入したいが、何から始めればいいか分からない」というご相談が増えています。そうした場面では、「あの業界ではこうだった」「この規模の組織ではこう解決した」という経験の幅がそのままプロ人材としての価値になります。一つの組織でずっとやってこられた方以上に、多様な企業・組織の課題に向き合ってきた経験が重宝される傾向にあります。
―サーキュレーションは2025年8月にPKSHAグループにジョインしました。PKSHAとの連携によって、FLEXYはどう変わっていきますか?
AIを活用できるプロ人材を可視化し、世の中のAIニーズを案件として創出していく。こうした取り組みをPKSHAと進めています。
さらにはプロ人材自身を「AI Powered Worker」へとアップデートしていくことも本格始動しています。単なる理想ではなく、具体的な実装フェーズへと移行しつつあり、過去と比較して「何が変わった」ではなくて「これから何を変えていくか」という未来への期待の方が大きいという感覚です。

一緒に戦いたい人へ――「諦めていない人」と、前に進みたい
―部長として組織を率いる今、マネジメントへの向き合い方はどう変わってきましたか?
実は、マネジメントには昔から苦手意識がありました。以前、メンバーから「一緒に働きたくない」とはっきり言われた経験もあります。リーダーに就任した当初は徹底したKPIマネジメントをしていたのですが、ある月、目標達成率がかなり低くなってしまいました。当時の私は「数字は神より正しい」とよく言っていたので、その結果が出た以上、自分のやり方が間違っていたんだとすんなり受け入れることができました。
元々、自分の考えが正解だとはあまり思わないタイプではあります。なので、うまくいかなかったら違うやり方に変えてまたやってみる。キャリアアドバイザーとリクルーティングアドバイザーを兼務した際に成績が急変したのもそうですが、「試して、変えて、また試す」。それが私の成長のサイクルです。
―その経験が、今のマネジメントスタイルにつながっているんですね。
そうだと思います。「FLEXYらしくあれ」と型にはめるのではなく、その人らしくあってほしいんです。本人が何をやりたいのか、どういう働き方が合っているのかを見極めながら関わっていく。これはエンジニアへのリスペクトと根っこは同じです。私自身が、周囲からそう接してもらった経験があるからこそ、相手にもそうできる。そうした体験がなければ、きっと相手と向き合うことも難しかったと思っています。
―FLEXYで活躍している人、向いている人の共通点は何ですか?
IT市場という移り変わりが激しい市場という特徴もあり、言葉だけで行動が伴わない方や、すぐに諦めてしまう方は正直難しいです。その方が醸す雰囲気にも表れますし、過去の仕事での関わり方やお客様からどんな言葉をもらってきたかを伺うと、だいたい見えてくるものです。
逆に一緒に働きたいと思う人は、「何かに貪欲な人」です。対象は何でもかまいません。趣味でも仕事でも、何かに熱量を注ぎ、諦めず取り組む。そうした方であれば、こちらから火をつけてあげて、一緒に頑張ることができると思っています。受け身の姿勢では楽な環境ではありませんが、自分からチャレンジしていきたいという人には、間違いなく成長できる環境があります。
―最後に、転職を考えている方へのメッセージをお願いします。
FLEXYは毎年130%成長を続けている事業です。頑張った分だけ機会が増えるし、成長できる環境があります。ただ、入社してすぐに成果が出たり、容易に成長できるというわけではありません。少なくとも最低1〜2年は苦労する覚悟で来てほしい。そのうえで、チャレンジしながら成長していきたいという人には向いている環境だと断言できます。
組織としては、マネジメントを志す人がいてもいいし、エキスパートとして道を極めたい人がいてもいい。FLEXYという枠に収まらず、プロシェアリングの領域を横断してみたいという人も歓迎します。多様な個性が、多様な形で活躍できる組織にしたいと思っています。


FLEXY本部 FLEXY1部 部長 田崎 雄大
FLEXYがAI時代でも曲げない、たった一つの原則。

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