プロシェアリングを採用と同じくらい当たり前の選択肢に。日本の生産性を地方企業から変革へ


久良木 太士(きゅうらぎ ふとし)
プロシェアリングコンサルティング本部 東日本・西日本支部 部長
大学を卒業後、株式会社インテリジェンス(現:株式会社パーソルキャリア)に入社。人材周り全般のソリューションを提案しトップセールスとして活躍したのちマネジメントや新規事業やサービスの開発等を経験。 その後創業時のサーキュレーションに参画。サービス業界領域のチームの立ち上げに奔走した後、九州支社を0から立ち上げ、中国支社、四国支社と3支社立ち上げ運営を経験。地場銀行とのアライアンス締結などエリア全体の展開に貢献。2025年2月より部長に就任し、現在は支社7拠点を管掌。
大手人材企業でトップセールスを経験した後、「日本の生産性を変えたい」という思いを胸にサーキュレーション創業期に参画。地元・福岡の九州支社立ち上げ後、現在は東日本・西日本7拠点を統括しています。HR×AI×経営課題解決を掛け合わせた唯一のポジショニングで、地方の中小企業が抱える課題に正面から向き合う久良木さんにこの仕事の本質とこれからの市場をインタビューしました。
日本のサービス産業の可能性に触れたことから始まったキャリア
―サーキュレーションに参画するまでのキャリアを教えてください。
商業高校出身で、在学中に全商簿記検定1級を取得しました。損益計算書や貸借対照表を読み解くことができるようになって気づいたのが、サービス産業特有の強みです。正社員雇用によって人件費を固定費として抱えすぎると利益率は圧迫されます。一方で、サービス産業はアルバイトやパートタイムといったリソースを柔軟に活用することで、固定費を抑えながら事業拡大が可能です。
当時、スターバックスはまだ国内1号店が出たばかり、ユニクロも海外展開前といったフェーズでした。現在、各社が国内2,000店舗超(ユニクロは海外店舗を含む)の展開やグローバル化を遂げた背景には、非正規雇用の柔軟な活用というビジネスモデルの支えがあったと考えています。こうした「人材活用による企業の成長支援」に可能性を感じ、インテリジェンス(現パーソルキャリア)に入社しました。
入社後は大手企業専担の部署に配属され、採用を主軸とした人事・組織課題に対するソリューション全般を提案していました。
その中で直面したのが、人口減少と少子高齢化という避けられない現実です。労働人口の減少により、このままでは人材業界が縮小するだけでなく、日本のGDPや国民の幸福度までもが損なわれてしまうのではないか。そうした強い危機感を抱くようになりました。
日本が抱える課題の傾斜を少しでも緩められないか。そう模索していた際に、目を向けたのが欧米の先進事例でした。欧米諸国では、正社員雇用に限定されない柔軟な働き方がすでに浸透していました。
アメリカ、ドイツ、フランスといった諸国の潮流は、いずれ日本にも必ず訪れる。そう確信していたそのタイミングで、創業期であったサーキュレーションの存在を知りました。「これこそが日本の課題を解決する手段だ」と感じ、参画を決意しました。

「プロシェアリング×地方拠点」最大の強みは金融機関との連携
―サーキュレーション入社後、どんなキャリアを歩んできましたか?
入社直後は、当時の執行役員と2人でサービス産業領域の専門チームを立ち上げ、10名規模の組織まで成長させました。その後、自ら志願をして九州支社を立ち上げたのが2017年です。
地元である福岡への想いもありましたが、それ以上に「首都圏と地方の情報・ビジネスの格差」を変えたいという強い使命感がありました。前職で九州支社から東京に異動した際、情報の伝達速度や鮮度の圧倒的な差を痛感したからです。特にITの領域の格差は顕著であり、地方拠点の設立は当社の使命だと考えていました。
九州に続き、中四国支社を立ち上げました。現在は東日本・西日本合わせて7拠点を管掌しています。
当時の地方拠点ではWebでの商談・面談が一般化される前であり、プロ人材が面談のために飛行機代として5〜6万円を出すことへの心理的ハードルも高く、まずはそのような文化的な土壌から変えなければなりませんでした。「Web面談を一般化する」そんな商習慣の変革から必要とされていました。
―エリア展開の大きな強みとして、地域に根付く地方金融機関とのアライアンスがあります。なぜそのモデルが機能しているのでしょうか?
背景からお話しすると、長引くマイナス金利政策(ゼロ金利政策)の影響で、地方銀行・信用金庫をはじめとする金融機関には「金利に頼らない新しいビジネスモデルを展開」が必要とされていました。地域金融機関の強みは、地域の経営者ネットワークと信頼性にあります。その強みを最大化できる領域として「人材ビジネス」が注目され、2018年以降、金融機関による派遣・人材紹介業への参入規制が撤廃されてきました。
こうした潮流の中、各社が提携を進めていますが、当社の優位性は銀行法や各金融機関の方針を理解した上で、最適な連携スキームを提供できているという点が圧倒的な強みです。また、地域金融機関との連携こそがサーキュレーション、金融機関、ひいては日本の地方活性化の鍵であると感じているので、担当者とのコミュニケーションには多くの時間を投資しています。
地域金融機関、地方企業、そして当社の三者が一体となり、私たちが介在して経営課題の整理から解決までを一気通貫で担う。この「三方よし」の構造が機能しているからこそ、「サーキュレーションを活用したい」という声が全国のパートナー企業や金融機関から増え続けているのだと感じています。

「HR×AI×経営課題解決」という唯一の掛け合わせで地方におけるでプロシェアリング活用を日常へ
―地方のプロシェアリング市場は、今後どのように変化していくとお考えですか。
まだまだ課題だらけというのが実態です。10年前は「フリーランスとフリーターは何が違うの?」と問われることもありました(笑)。しかし現在では、地方・首都圏問わず、外部人材の活用を当たり前の選択肢として受け入れる企業が着実に増えています。
一方で、10年前とは比較にならないほど外部環境の変化は速まっており、生成AIの活用といった新しい課題も噴出しています。そのため首都圏と地方の格差は構造的にはまだ縮まりきっていないというのが現実です。
だからこそ、この市場には大きな可能性があると考えています。日本全国に300万社を超える中小企業があり、そこには「優秀な人材が集まらない」「情報が少ない」「解決できない経営課題」が山積みになっています。私たちが介在することで、本来は出会えるはずのなかったプロ人材と企業が出会える。課題が解決し、地方の経営者が心からの感謝をいただいた瞬間の喜びは、何物にも変えがたいものです。
―5年後・10年後に向けて、どんな市場を創っていきたいですか?
「経営課題を解決したいなら、採用と同じくらい当たり前の選択肢としてプロシェアリングがある」そんな状態を創っていきたいです。
同時に、「地方で経営コンサルという領域に携わるならサーキュレーション」と、真っ先に名前が上がる状態を目指しています。
そのために現在、「HR×AI×経営課題解決」という3つを掛け合わせた、独自のポジショニングを確立を目指しています。AIの台頭により、これまで外部のコンサルティング会社に頼っていた情報収集・整理は自社で完結できるようになるでしょう。しかしAIはいい決定を伴う「提案」まではしてくれません。「膨大な情報の中から、何を優先すべきか」を判断できるのは、経験と失敗を積んだ人間だけです。そこに、プロシェアリングの真価があります。
さらに地方では、事業承継やM&Aといった課題も加速しています。高齢化に伴う後継者不在の問題は避けて通れません。「HR×AI×経営課題解決」に加え、事業承継までを見据えた包括的なソリューションを提案できるのはサーキュレーションだけです。この組み合わせを持つ会社は、国内にまだほかにはありません。だからこそ、10年後も20年後も変わることなく本質的な課題に対し、唯一無二のポジションを築けると確信しています。

―エリア拠点のコンサルタントとして活躍する人に共通する素養はなんですか?
コミュニケーション能力が高いことは前提ですが、もう少し要素を分解すると3つあります。1つ目は、質問の意図を正確に捉え、的確に回答できること。2つ目は、報告・連絡・相談・確認が適切に行えること。そして3つ目は、笑顔や前向きな姿勢で相手に向き合えることです。
実際に急成長を遂げたメンバーを振り返ると、そのきっかけは三者三様で、失敗を恐れずに挑戦を繰り返すPDCAの速さで伸びた人もいれば、持ち前のキャラクターで顧客から愛された人も、同期への反骨心をエネルギーに変えた人もいます。スタイルは違えど、「相手のために決して諦めない」という姿勢は、共通していると思います。
―具体的には、どのような資質でしょうか?
目的思考で、物事をポジティブに捉えられる方です。地方拠点は変化が速く、解決すべき課題も多い。そうした環境を面白いと楽しめる好奇心がなければ正直務まらないでしょう。
「いつか地元に戻りたい」という想いを持つ方はもちろんですが、それ以上に「地方創生や日本の生産性向上という課題に向き合いたい」という志を持つ方に参画してほしいと考えています。
地方の中小企業の経営者は、私たちの提案に大きな期待を寄せてくださっています。そしてそういった企業は日本全国に5万社以上存在します。自分自身の生産性を高めれば高めるほど、より多くの経営者を支援できる。そのスケールの大きさと手触り感を同時に味わえる仕事は、他にそうありません。
―最後に、転職を検討されている方へのメッセージをお願いします。
「HR×AI×経営課題解決」という3つを掛け合わせて提供できる会社は、国内でまだ他にありません。特定のプロダクトを販売するだけでは解決できない、企業の根本的な経営課題に正面から向き合える。そしてこのニーズは、少子高齢化が進む日本において10年後、20年後も決してなくなることはありません。
「人生という時間をかけて、日本に新しい働き方を浸透させる」その壮大なスケールの仕事に挑戦したい方には、サーキュレーションのエリア拠点ほど適した場所はないと確信しています。地方から共に、日本の未来を変えていきましょう。