メンバーの強みを活かし
機会提供できる組織に

AKABANE HIROYUKI

プロシェアリング本部
CX推進部 部長

赤羽 宏之

AKABANE HIROYUKI

東京大学文学部卒業後、Web2.0などのCGM黎明期のWeb事業に魅力を感じ、モバイルファクトリーに入社。その後、Webマーケティング会社の取締役としてSEOサービスの開発・運用、ECサイトの立ち上げ・グロースなどに従事。外部人材の力を借りて過去に自らのWeb技術力を培った経験から事業の可能性を感じ、2017年にサーキュレーションに参画。全社のマーケティングを管掌。マーケティングとテクノロジーがオーバーラップする領域を得意とする。

自分の「壁」を越えさせてくれた体験は
「プロシェアリング」だったと気づいた

赤羽さんはずっとマーケティング畑だと伺っていますが、サーキュレーションに入社するまでの経緯を教えてください!

マーケティングに興味を持ったのは大学時代です。社会学を専攻していたんですが、社会階層や格差問題の研究が好きでした。様々な属性の人たちが社会の中でどう交じりあって、そこでどんなコミュニケーションが起きているか、どんなまとまりとして解釈できるのか・解釈されることを受け入れるのか、に興味があったんです。私が在籍していた学科はマスメディアや省庁に進む人が当時は多かったのですが、マーケティングと社会学は相性が良かったと思います。

当時は掲示板や口コミサイトが盛り上がり始めたWeb2.0の時代でした。梅田 望夫氏の『ウェブ進化論』などを読んで「Webって面白い!これからはWebだろう」と思い、学生時代に週5でモバイルファクトリーというITベンチャーでインターンを始めました。そのまま新卒で入社して、Webマーケティング事業の立ち上げに関わりました。

モバイルファクトリーでWebマーケティングについてはかじることができましたが、密接に関わるWeb技術に関してはHTML/CSSくらいは理解していけたのですが、プログラムが関わってくるWebシステムに関してはキャッチアップできず、エンジニアの人たちと話が噛み合わなくて、危機感を持っていました。もともと、Webサービスを立ち上げたい、Web事業を運営したいと思って入社していたので「Web技術について詳しくならないと事業運営していく上では、Webエンジニアの人たちとコミュニケーションとれないんだ」と思い知ったのです。

別の会社に転職してからはWeb開発に関わるようになったのですが、それでも「壁」を超える感覚がなく、知り合いのエンジニアにお願いして週1、コーチとしてついてもらったんですよ。
おかげで自分も納得感が持てるくらいにはWeb技術が身につき、コーチになってくれた方も「教えることで自分自身の理解も深まった、いい経験ができたよ!」と言ってくれて、次のキャリアのステップアップにも繋がったようでした。

その経験がサーキュレーションのプロシェアリングへの共感に繋がったんですね。

はい。8年くらい経って、サーキュレーションという会社がそれに近い事業をやっていると知りました。当時はメガベンチャーに育った企業のCTOやVPoE、テックリードなど技術に強いエンジニアが志のあるスタートアップやレガシーなアセットからの移行に悩む中堅〜大手企業の技術顧問として外部の会社に入ることが盛り上がり始めているときだったのですが、サーキュレーションでは技術系だけではなく、新規事業、人事、マーケ、広報など加えて、資金調達、工場の生産管理、物流現場の業務改善、バックオフィスのガバナンス強化などビジネス系全般を幅広く手掛けていると。
私自身、有用で意義があると感じた体験がサービスとして提供されていることに感激しましたし、ビジネスとしての大きな可能性を感じました。

メンバーの強みを伸ばし活かして、初めて「チーム」になれる

管掌されている部署ではどんなことをされていらっしゃるのでしょうか。

複数あるのですが、メインはマーケティングと、プロ人材とのコミュニケーション窓口を管掌しています。

当社ではプロ人材と初期接点を持つ職種を「エグゼクティブコーディネーター」、通称エグゼコ(ExeCO)と呼んでいるのですが、エグゼコは1,000人規模のプロ人材と一人ひとりのキャリアについて深くヒアリングできる稀有な職域です。マーケティングという観点では、広告運用やサイト制作などの業務もありますが、このエグゼコという職種が持つ多様なプロ人材との関係性という強みをフル活用できる体制を構築しています。

具体的には、エグゼコの業務の中に、プロ人材とのヒアリング業務に加えて、B2Bのリード獲得業務である、法人向けのウェビナーの講師としてプロ人材をアサインするなど、イベントディレクターや、コンテンツマーケターとしての役割や、ウェビナーを通してプロ人材がどのようなプロジェクトを推進可能なのか資料に落とし込むような営業企画的な役割を担ってもらっています。そうした可視化をすることで、幅広いテーマの提案の型というものを社内で浸透させることにも貢献しています。

このプロ人材との接点を持つ職種とイベント運営からのコンテンツ制作という土台の上に、広告運用やマーケティングオートメーション、ソーシャルメディアマーケティング、動画マーケティングなど様々な最新のマーケティング手法を展開し、それぞれベテランのExeCOが一歩先の専門性を身につけていくようなキャリアパスを用意していこうと考えています。

印象に残っているサーキュレーションでの仕事は何ですか。

一般論とは異なりますが私は、コロナ禍でようやくチームの皆の頑張りをリアルに感じられるようになったんです。実は、それまではエグゼコはあくまでプロ人材にヒアリングをする業務と当社の成功事例を収集する業務の2種類くらいをやっていて、そこまで本格的にリード獲得のミッションを担っていませんでした。コロナ禍の中で、動き方やリソース配分を大きく変え、主に私が担っていたリード獲得の業務を担ってもらうことで、チームで一貫した目標を追っていくことになり、チームとしての一体感とラインマネジメントが成り立つようになってきました。

ウェビナーも楽しくやっています。チーム内で各自の役割分担を細かく決めて型化して動いているのですが、1つのウェビナーを開催するためには大小約130のタスクがあります。もちろん、社内調整だけでなくプロ人材や企業様とも調整しなければならない。これだけのコミュニケーションをやろうとすると、ほとんどディレクターの業務になります。顧客活動が忙しいフロントのコンサルタントではなく、プロ人材とのコミュニケーションをこれまで一手に引き受けてきたエグゼコがいたからこそ、できていることだと思います。そして資料も営業企画で作ったり、配信もマーケに配属された新卒が夢中になって頑張ってくれていて。1つのチームとして動けている感覚がありますね。

一人ひとりの強みを活かした役割分担がされているんですね。

そうですね。会社として取り組むべきことがありますが、その中でも出来るだけ個人の強みを活かして、成長したいポイントでスキルが積み上げられるような環境づくりをしたいと思っています。当社は「知のめぐりをよくする。」というコンセプトを掲げていますが、私は社内メンバーの知のめぐりもよくしたいんです。メンバーが成長すれば、それだけお客様やプロ人材に提供できる価値も高まりますから。

機会格差について、学生時代に社会格差の勉強をしていた時から興味がありました。私は目の前のメンバーや、直接関わる人に機会を提供して成長してもらいたいと思っています。自分が与えられる機会を最大化したいので、役割を与えることは積極的にしていきたいです。まだまだやれることはあると思っているので、メンバーと一緒にもっと機会を増やしていきたいですね。

目の前の仕事に新鮮な気持ちで日々向き合う、
「変化を楽しむ」組織を

赤羽さんが考える、サーキュレーションの強みを教えてください!

マーケティング、特にコンテンツマーケティングの観点だと、様々なスキルやナレッジをもったプロ人材がたくさんご登録いただいていてその方々とカジュアルにコミュニケーションが取れる環境は非常にありがたいですね。最先端の知識と実績を持っているプロ人材と共に働けるからこそクオリティの高いウェビナーが頻度高く実施ができています。他社でやろうとしたら、凄まじい数の共催依頼やインタビュー依頼をゼロベースから連発しないといけないところです。営業活動もそうですよね。プロ人材がいるからこそ幅広い経営テーマを扱い、企業様の成長にオールインワンで貢献できるのは強みです。

組織の強みでいうと、圧倒的なスピード感とアジリティですね。例えば、今まで話してきたようなコロナ禍においてスピーディーに組織構成をかえてウェビナーを量産する体制が創れたことや、THE MODEL型を人材業界の中では先駆けて導入したことでしょうか。

後者について詳しく話すと、セールス・マーケティングのTechツール/システムにはそれなりに力をいれて投資していますので、最新のツールに幅広く触れる機会があると思います。逆に、総合提案型の当社が導入に成功したということは、プロシェアリング業界が人材業ではなかったと考えることもできるかもしれません。当社では2019年からインサイドセールスの導入など、営業DX、分業型組織にチャレンジしてきました。私もマーケティング担当として関わることも多いプロジェクトです。
インサイドセールスが導入しやすいのは、基本的に1プロダクトのみのサービスや、オペレーションが画一的で標準化・自動化できるものが多いんです。分業するということはそれだけ部門関連携が必要になりますから。当社のような総合提案型、しかも経営者向けのサービスだと、1人の担当が継続的な信頼関係を築くのが重要だという感覚が直観的にはあったのですが、実際は複数部署で分業した方が顧客満足度が上がりました。プロシェアリングの提案は法人営業の中でもかなり難しい部類なので、新人が立ち上がりにくいというのも課題だったんです。当然、1人で最初から最後までフォローでき、勘の良い人は早く立ち上がって素晴らしい顧客成功を生むのですが、全てのコンサルタントが最初からそうはできません。お客様のことを考えても、より確実に手厚いサポートができる体制になった今の分業型組織の方が、結果として成果を生みやすい組織になれたと思います。

これからどんな人と働いてみたいですか?

楽しく仕事をする人……と言いたいんですが、仕事は単純な楽しさだけではなく、大変な時もありますからね。私が一緒に働いていて楽しいなと思う人は、一つひとつの事象に毎回「新鮮な感情」を持つ人です。「それ、良いですね!」とか、「いや、良くないです」とか、感じたことを伝えてくれる人がいいなと。そういう一つ一つの事象に対して、新鮮に真摯に受け止めて、一歩先の自分を目指して知の探究ができる人、努力できる人、挑戦できる人。
今の私のチームにはそんな人たちが多くて、楽しいですよ。

サーキュレーション全体で言えば、今や200名に迫る規模の組織になりました。(2021年5月取材時)組織が大きくなる過程では、人によっては個が埋もれてしまうような感覚になったり、スピード感が遅くなったように感じてしまうこともあるかもしれない。一方で、ベンチャーゆえに未整備の部分もあり、成長中の組織なので、改善点もたくさんあります。

でも、日々の目の前の仕事や、会社からの発信に目を向けてもらうと、毎週確実に変わっていることに気づくんじゃないかと思います。私はCIRCUIZMの中で「変化を楽しむ」が1番好きなんです。課題というのは言ってみれば、会社にとっても個人にとっても成長の機会です。私は、そういう機会で最大限成長できるような環境づくりやサポートをさせてもらいたいですし、それを乗り越えていくワクワクを一緒に楽しみながら、サーキュレーションの未来を創り上げていきたいですね。