変わらないビジョンを持ちながら
変わることを恐れず冒険する

KUBOTA MASATOSHI

代表取締役 CEO

久保田 雅俊

KUBOTA MASATOSHI

学生時代に、進学塾を経営していた父が倒れたことから、21歳で会社の清算を経験。地方中小企業の脆弱さ、経営における「経験・知見」の重要性を痛感し、のちのサーキュレーション創業へと繋がる。
大学卒業後、大手総合人材サービス企業に入社。父の介護を続けながら、IT業界の採用コンサルタントとして活躍。最年少部長に抜擢され、リーマンショック後の金融業界を管掌しV字回復を果たす。その後、社内ベンチャーを立ち上げ、同社初のイントレプレナーとしてカンパニー社長に就任。
2014年に独立し、株式会社サーキュレーションを設立。オープンイノベーションコンサルタントのプロとして、メディア掲載実績・講演実績多数。経済産業省の人材力強化研究会にも有識者として登壇。

父の事業清算で気づいた地方企業の脆弱さ
社会課題を解決したいと決意し独立へ

サーキュレーションを起業したきっかけを教えてください!

私は学生の頃から起業を志向していました。大学時代には、国際物流企業でハンドキャリーとして海外を飛び回りながら、Webデザインや広告系の事業を自身で立ち上げて運営してました。

しかし当時、地元で学習塾を経営していた父が病に倒れて実家の事業を畳まざるを得ない事態に。自分のビジネスからは一度離れ、半身不随で動けなくなってしまった父の代わりに、倒産の手続きを行ないました。

残った家族の事を考えるとリスクをとるべきではないと判断し、大学卒業後は就職の道を選びました。
今後マーケットが大きく伸びるだろうと感じた大手人材サービス企業に入社をし、人材紹介事業部でキャリアを積みました。

当時、最年少で部長職を務められたと伺いました。

はい、ありがたいことにチャンスを頂きました。
自身としては、再びビジネスを立ち上げたいという思いがあったので、通常業務を行う傍ら、経営陣に新規事業を提案し、同社初のイントレプレナーとして社内カンパニーを設立するに至りました。

次に起業する際には、社会課題の解決に取り組む事業をやりたいと考えていました。
人材マーケットに携わる中で、これからの日本に必要なのは「働き方の多様性を広げる」ことではないかという問題意識を抱くようになりました。特に高齢化が進む中でシニア人材に関する問題は重大だと感じました。

そして、日本を元気にするためには、法人の99%以上を占める中小企業を活性化していかなければならない。
私自身、父の倒産により中小企業の脆弱性は痛いほど感じていたので、そこにシニア人材の経験や知見を活用できれば、問題解決に繋がるのではないかと考えていました。

その後、独立されたのはどのようなお考えからですか?

その社内カンパニーで行なったのは、大企業で役員などを経験されたエグゼクティブシニアを「顧問」として紹介するビジネスでした。

しかし、中小企業の現場が抱えているリアルな問題を解決していくには、実働力も必要。そこで、考えたのが30代40代を中心とするプロ人材の活用です。プロ人材とは、事業会社などで営業やマーケティング、広報、人事、新規事業の立ち上げ責任者として活躍されているような自分の専門性を究めたスペシャリストのこと。

そうしたキャリアを武器に、独立したプロ人材として活動することを志向するハイスキルな人材を募り、中小企業の経営課題とマッチングし、経営課題を解決するビジネスを立ち上げることにしました。

一社に縛られるのではなく、自分の強みを活かし、複数社で活躍できる新しい働き方。それは、もともと私が掲げていた「働き方の多様性を広げる」ことにもつながっていく。しかし、マーケットがあるかどうかも分からない。新規性の強いサービスで、社会価値があるのであれば、独立して、その領域に注力して徹底的にやった方が良いと考えました。

突き詰めていくと、「世界中の経験・知見が循環する社会の創造」というビジョンを掲げ、2014年1月にサーキュレーションを設立しました。

プロシェアリング業界を創るという
新しい業界を創る冒険へ

設立から順調に、ビジネスも組織も成長していますね。

渋谷の小さなオフィスで始まりましたが、すぐにメンバーが増え、丸の内、原宿と本社を移しました。
東北から九州まで地方に5拠点を展開し、社員数は170名を超えました。

振り返ると、サーキュレーションを設立してからこれまでの日々は、毎日が仲間との冒険でした。大変なことがあっても毎日ワクワクしていましたね。

そして、それは今も続いています。

今サーキュレーションはどんな冒険にチャレンジしているのでしょうか?

今私たちが挑んでいるのは「プロシェアリング」という新しい業界を創る冒険です。

これまで、サーキュレーションが取り組んできたマーケットには明確な名前がありませんでした。
「サーキュレーションは何業界ですか?」と聞かれれば、コンサルティング業界の要素もあれば、人材業界とも言える部分もある。でもそのどちらとも違ったビジネスモデルです。

私たちは、プロ人材の保有する経験・知見を複数の企業でシェアするという新しい分野を「プロシェアリング」と名付け、サービスを定義し、マーケットリーダーとして業界を確立していきたいと考えています。

まずは、地方金融機関やベンチャーキャピタルとも連携しながら、ノウハウ・人材不足に悩む地方の中小企業、最先端のスタートアップ、大手企業まで、日本中にプロフェッショナルの「知」を届ける仕組みを創る。

それと同時に、データマネジメントに力を入れています。プロ人材の経験・知見データ、プロジェクトが立ち上がった後の進捗・成果など、これまでに蓄積したデータを分析し、コンサルティングメソッドをブラッシュアップしています。

将来的には、これらのデータやメソッドをオープンにしたプラットフォームとして展開し、プロシェアリングを世界に広がるWebサービスにしたいと考えています。

まずは国内のマーケットを確立し、テクノロジーの力を使って海外展開を目指していくということですね。2019年にはソーシャルデベロップメント推進室も立ち上げていますね。

はい、プロシェアリングで社会課題を解決するために立ち上げました。

社会的意義のある活動に積極的なプロ人材と共に、官公庁や地方創生を目指す地方自治体、経済活動と社会課題解決の両立に積極的な企業と連携し、社会により良い循環を生み出していくための取り組みです。

少子高齢化による労働力の減少に始まり、シニア世代の働き方、産後女性の復職、中小企業の事業承継問題など、日本は国の経済発展において多くの課題を抱えています。

世界に目を向けると、貧困や紛争など課題はより深刻です。生まれた国や環境によって教育や機会の格差が生まれてしまう。

プロシェアリングで社会課題を解決する仕組みを創れば、そんな不平等・不条理も解決することができると考えています。

地方企業の経営課題から世界の格差問題まで、プロシェアリングは幅広い課題に対応できるサービスだと感じました。その分、サーキュレーションで働くメンバーにも高いレベルの仕事が要求されそうですね。

経営者やプロと仕事していく以上、私たち自身がプロでなければなりません。

「プロのためにプロになる」という言葉をCIRCUIZMとして掲げ、プロとしての振る舞いを実践するための行動指針を6つ挙げています。その中でも特に今必要だと思っているのは、「知の探究」です。

大抵の人が学生時代、受験などに向けて嫌々ながらも勉強をします。
そして、社会人になると全く勉強をしなくなる傾向が日本人にはあるそうなんです。
でも変化の激しい社会に出た時こそ、学びが必要だと思いませんか?

サーキュレーションのメンバーには常に探究心を持って、知の泉に飛び込み、アウトプットを意識しながら多くのことを吸収してほしい。
これは自戒の意味も込めています。

このインタビューを読んでくれている皆さんに向けて最後に一言、メッセージをお願いします!

これからの仕事は、雇用型からプロジェクト型、課題解決型にシフトしていきます。
おそらく、労働時間や働く場所も、10年20年先には、今のような「オフィスで、毎日、8時間働く」というところから変わっていくと思います。

そういった価値観が変化していく流れに乗るのではなく、その変化を起こしていく側になりたいと思った人は、是非お会いしたいですね。

ぶれない軸を持ちながらも、変わっていくことを楽しめる方と、新しいマーケット、新しい価値観を創る冒険を共にできることを楽しみにしています!